今、速読のやり方の本にはまっています。その目的は読書の効率ではなく、できるだけ左脳を使わず、頭の中でひねくり回すことなくワクワクした読書の仕方を取り戻したいと思ってのことです。
子供のころ小学館の小学○年生という本を買ってもらっていました。その当時は月に一回家に届けてくれていました。
本が届く日には学校から寄り道せずに一目散に走って帰ったものです。家に帰り玄関の土間と茶の間にある引き戸を引くと、ひもで十字にくくられた雑誌がさんぜんと輝きに満ちて畳の上に鎮座しています。もどかし気にひもを切り、中に挟んである7大付録なるものをそっと取り出したあと(付録は読後の楽しみ)読みだします。読むにつれ、インクのにおいとないまぜになったワクワク感が次第に募り、いつの間にか夕暮れになるころページの残りが少なくなってきているのにはたと気づくんですね。なんだかそれが寂しくて、ページをめくるのがもったいなくなり手をとめていたのをおもいだします。
でも、歳を重ねるにつけてそんな読書ができなくなってきているようなきがします。
「これは前にも読んだことがる」とか、「ふんふんそんなことぐらい知ってるよと」いう態度で読んでしまい、ワクワク感を自らつぶしてしまうような読書になってきているようなきがします。
これから先、何冊の本を読めるかわかりませんが、できるだけ先入観をとりはらい、著者の気持ちに寄り添いながらも、ワクワクするような本読みに戻れたらいいなと思っています。